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掲載雑誌

 

新建築 住宅特集

以下、新建築 住宅特集(新建築社)2006年1月号 より抜粋

新建築 住宅特集 吉村篤一+建築環境研究所

OMソーラー採用の「上賀茂の家(設計:吉村篤一+建築環境研究所)」が 新建築 住宅特集(新建築社)2006年1月号に掲載されました。

新建築 住宅特集 吉村篤一+建築環境研究所01

新建築 住宅特集 吉村篤一+建築環境研究所02

新建築 住宅特集 吉村篤一+建築環境研究所03

新建築 住宅特集 吉村篤一+建築環境研究所04

新建築 住宅特集 吉村篤一+建築環境研究所05

新建築 住宅特集 吉村篤一+建築環境研究所06

上賀茂の家
設計:吉村篤一+建築環境研究所
施工:ツキデ工務店
所在地:京都市北区

 この住宅では、中庭を中心として空間構成がなされており、周辺環境を緩やかに取り入れながら、日常生活の場として四季の変化を感じ取ることができるような住まいとしている。 アプローチ時の目線の先にはそれぞれ、アイストップとして小さな庭や緑が挿入され、そのことにより進むごとにシーンが展開されていく。アプローチの小庭、ポーチから格子を通して見る中庭、玄関コートの坪庭、廊下からは中庭を通して外部化された内部空間を眺めつつ、リビングに入ると和室の奥にも坪庭が存在し、ダイニングの窓からは隣家の緑が借景となっている。ここで一連の空間の連鎖は、開放された中庭と出合うことによりクライマックスを迎える。この中庭は完全な「ロの字」型ではなく、一辺が斜めになっていて、ひとつの頂点が切れて外部につながることによって、実際よりも広く感じ、かつ開放的でもある。庭のまわりに諸室が配置され、庭も含め、全体として大きな一室空間となる。個室は吹抜けを介してリビング空間と一体となり、常に家族の気配を感じ取ることができると同時に、四季折々の自然のうつろいがどの室からも感じられる。2階ではもう一方の頂点も切れて、その方向には賀茂川を望むことができる。プライバシーのある中庭であると同時に、外部とのつながりをも意識できるよう配慮した。つまり、眺望のよいところは部分的に外に開き、そうでない部分を囲って内側にプライバシーのある外部空間を設けつつ、建築的シークエンスを挿入するというのが、この住宅の基本的な考え方である。西洋のパティオや中国の四合院のような完結した中庭ではなく、この敷地環境においては、こうしたさまざまな要素の複合性による構成が相応しいと考えた結果である。なお、この地域は、冬は気温が相当低くなることもあり、OMソーラーを採用し、極寒期も快適に過ごせるようにしている。また、車椅子で行動されるご主人のための配慮を随所に行っている。(吉村篤一+桑原年弘)