すき取ったガレージ奥の土留めには、あえて無機質なコンクリートの擁壁を設けず、石と竹の「しがら」で土留めし、緩やかなのり面には植栽し庭のように仕上げ、そしてその上に大きなウッドデッキが張り出します。
玄関へのアプローチも腐りにくい材を用いた木製の緩やかな階段です。
階段を上がると玄関、そしてその先にはリビングからつながる大きなウッドデッキが広がります。
吉野杉張りの勾配天井の玄関室
玄関室から一部が縁なしの畳敷のリビングにつながり、リビングの天井も玄関室からガラスの欄間を通してつながる吉野杉張りの勾配天井です。
そして大きなウッドデッキへと続く掃き出し窓には「引込障子」を設けました。
床は国産のクリ材、壁は調質性・脱臭効果のある火山灰を原料としたシラス壁、天井は吉野杉の梁あらわしに杉板貼りのダイニング。
ダイニングテーブルの横にはスタディーカウンターがあります。
16畳とさほど広くないLDKですが、大きなウッドデッキとつながることで広く感じます。
約2.7mのキッチン背面の収納には、900mm巾の建具が2枚仕込まれ目隠しになり、冷蔵庫が階段の下に納まっていることもあり、大変すっきりしています。
キッチンの裏には3畳の広さのウォークインクローゼットがあり、奥の窓際は室内干しスペースです。
そしてその窓を開けると窓の外壁の上下に可動式の竿掛けが設けられていて、外に出なくても中から外干しすることが出来ます。
ウォークインクローゼットの反対側には、浴室、脱衣場、そしてその横には籠ることが出来るご主人の小さな書斎があります。
2階は、主寝室と納戸、そして将来個室として2つに分けることができるフリースペース。フリースペースにはロフトを設けました。
リビングとつながる大きなウッドデッキ、お住まいになってどのように使われていくのか楽しみです。