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「この木、あの木の話し」

「この木、あの木の話し」

「この木なんの木やと思う?」事務所の一枚板の打合せテーブルを指して、築出社長が質問したのは、新入社員の面接の時でした。答えられずに困った様子を見て社長は「松や」と答え、楽しそうに木の話をはじめます。建築の学校だけでは学びきれない、木のこと、木組みのこと、大工のことが木造建築「木の家」の要となります。 そして、好みの木をみつけて気に入った場所に使うことは、家をつくる楽しみの一つです。 今回はツキデの「木」の適材適所への使い方を一部紹介します。

「杉」
杉は木材の中でもとりわけ柔らかい材で、木目は美しく肌触りはしっとりと気持ちが良い。少々の凹みキズや汚れは日々の暮らしに馴染み、使い込むほどに色艶は増し、それらの豊かな表情は住まいの味わいとなってゆきます。

節のあるなし、多い少ないを場所や好みによって使い分けます。
宇治木幡の小さな家 「この木、あの木の話し」01 1階リビング

「この木、あの木の話し」022階寝室と納戸

吉野杉の赤身の天井板

「この木、あの木の話し」05

杉Jパネル(杉3層クロスパネル)と言って、間伐材を利用して作った12mm厚の杉板3枚を重ね合わせた材料で、構造用面材として使われると共に、テーブル・階段材などにも使われます。

「この木、あの木の話し」03
「この木、あの木の話し」04


「希少な一枚板」
植林された山の木ではなく、永い年月を経て大径木となった天然の希少な木。それらの木からとった、巾広の一枚板は、寺社やお屋敷の座敷などに用いられていましたが、時代の移りかわりの中で生産性と需要の高い杉・桧などの植林が進む一方で、天然の大径木は数を減らしてきました。希少な一枚板を大切に適材適所に使います。

「この木、あの木の話し」06 玄関の敷台 材質:赤松
「この木、あの木の話し」07玄関の上り框と敷台 材質:欅(ケヤキ)

「この木、あの木の話し」08 テーブル 材質:栂(トガ・ツガ)
「この木、あの木の話し」09カウンター天板 材質:南洋桜

「この木、あの木の話し」10階段兼テレビ台 材質:松


「この木、あの木」 

洗面回りはやはり水が飛び散ります。木には塗装を施していますが、さっと拭ける台ふきを常備しておくと、木は長持ちします。

「この木、あの木の話し」11 洗面台天板 材質:タモ
古材の桧を鉋で削りなおすと桧の香りがします。木はいつまでも生きているのです。桧張りの浴室は時を経ても香ります。

「この木、あの木の話し」12ハーフユニットの壁・天井 材質:桧

杉や桧に比べてかたくキズがつきにくい。サラッとした木肌は夏場に心地よい材料です。

「この木、あの木の話し」13 床 材質:カエデ
「この木、あの木の話し」14床 材質:栗

40cm程ある巾広の天井板

「この木、あの木の話し」15 天井 材質:杉

日本各地の昔の家は、その地域特有の建て方をしています。材料もその地域にある木・土・石などを使い、その風土に合った家が建てられました。山間では、建築に適した土が少ないためか屋根・壁には豊富にある木が使われます。たとえば長野の木曽地方では屋根には水に強いサワラのヘギ板(木の繊維方向に薄く割った板)を重ねて張り、丸太と石でおさえます。風土に根差した家づくりにはその地域の知恵が詰まっています。

 

つづく「この木、あの木の話し」