木幡南山畑の家 2004年12月4・5日(完成見学会/宇治市)
 この建物が建つ敷地の東隣には宇治陵があり常緑樹の森が広がっています。そして森とつながるゆったりとした庭には大きな桜の木があり、その桜の木を中心に様々な草木が植られています。
 今回の建物の設計ポイントのひとつはこの風景をいかに取り込むかです。そのためにリビングの一部を突き出し御陵の森を背景にリビングから桜の木を眺められるようにしました。また窓には障子を付けていますが、庭の景色を大きく取り込めるように引き込みの障子にしています。
 もうひとつの設計ポイントはキッチンです。奥様はお料理を教えておられるほどの料理上手。大勢の人と一緒に調理と食事を楽しめるようにキッチンを家の中心に据えました。セミオーダーのアイランドキッチンを中心に、ガスコンロはオーブン付のハイカロリーの業務用、食品庫も十分な広さをとりました。そしてもうひとつ、奥様は染色も趣味にされているので、その作業室もダイニングと隣接させ、お客様と一緒に染色も楽しめるようにしています。来客の多いお宅ですので、女性のお客様が使いやすいように玄関ホール内にトイレを設け、その中に手洗いカウンターと鏡をつけてお化粧直しもできるようにし、コート掛けも玄関ホールに作っています。仕上げはお手持ちの素敵な家具や、染色の作品が映えるように空間はごくシンプルにしましたが、ほたて漆喰の白い左官壁、赤松の床板、杉の梁を表しにした天井、と自然素材で仕上げているのでシンプルですが温かみが感じられます。
 そして今回の建物にはOMソーラーシステムを取り入れていますので今年の冬は暖かく過ごしていただけると思います。